桜の切り花の魅力を堪能しよう！～初心者向けの切り花ガイド～

初心者向け桜の魅力解説

　初心者でも楽しめる桜の切り花について、品種や特性を解説します！桜の切り花は、春の訪れを感じさせ、優雅な雰囲気を演出します。さまざまな品種の桜についての知識を身につけ、あなたのお部屋やイベントを彩りましょう。

染井吉野（ソメイヨシノ）

　染井吉野は、江戸時代末期から明治期に、染井（現在の豊島区駒込）の植木屋が吉野桜の名で全国各地に売り出し、のちに染井吉野と名付けたものと言われています。この桜は、葉に先立って咲く花が煌びやかで、春の訪れを誰もが実感します。花は2～3cmの楕円形で、一重咲きの花弁5枚が特徴です。一総に3、4輪つき、咲き始めは淡いピンク色で、日が経つにつれて白くなります。染井吉野は、北海道から九州の各地に植栽されますが、都市部に植栽されるサクラのほとんどが染井吉野であり、特に関東地方ではその傾向が高いです。興味深いことに、染井吉野は種の形で子孫を残すことができません。つまり、自身と同じDNAを持つ染井吉野同士の花粉では受精できないのです。異なる種類の桜で受粉することは可能です（自然交配）。

八重桜（ヤエザクラ）

　八重桜は、サクラの中でも八重咲きになるものの総称です。山桜や里桜から変化したもので、牡丹のようにふんわりとたくさんの花をつけることから別名を牡丹桜（ボタンザクラ）とも呼ばれます。一般的な桜よりも開花が遅いのが特徴で、染井吉野の花びらが5枚なのに対し、八重桜の花びらは枚数が決まっていません。10枚から100枚以上の花びらが重なり、一輪一輪が大きい桜が八重桜と呼ばれています。八重桜は、日本に生息するバラ科の落葉高木です。4月になると見頃を迎え、全体的にボリューム感のある花姿が魅力的です。ピンク色や白色の花を咲かせ、地植えや盆栽などで楽しめます。八重桜の盆栽は初心者の方でも育てやすく、日当たりと風通しの良い環境を好みます。

オオシマザクラ（大島桜）

　大島桜は、バラ科サクラ属の落葉高木で、日本の固有種です。伊豆七島、伊豆半島、三浦半島、房総半島が原産地で、伊豆大島に多く見られることからその名が付けられました。生長が早く再生力が強いことから、燃料として利用されてきたことから「薪」（たきぎ）という名前が付けられています。また、桜餅の葉にも使うことがあるため、モチザクラとも呼ばれます。特徴として、葉と花が同時に見られること、花に芳香のあるものが多く、形態や開花期などに多くの変異がみられること、花びらが白色で、新葉は初めから緑色であることが挙げられます。オオシマザクラは、ソメイヨシノをはじめ多くの栽培品種の片親にもなっており、日本の桜の多様性に一役買っています。

桜の切り花の水揚げ方法

桜を生ける前に、お水の吸い上げをよくする為に「水揚げ」を行います。水揚げには、次のようなものがあります。細い枝先は切り花用ハサミなどで斜めにカットするかハンマーで叩く。太い枝は十文字か一文字に割る。かなり太いものは外の皮をナイフで削り取ります。

桜の美しさを存分に楽しもう！

桜は春の象徴として知られ、美しい花姿と優しくはかない存在感が多くの人に愛されています。切り花としても人気があり、初心者でも手軽に楽しめる花材です。水揚げや花器の選び方など基本的なポイントを押さえて、桜の美しさを存分に楽しんでください。

桜の植物情報を初心者向けに解説！

植物名: サクラ

学名: Cerasus

英名: Cherry Blossom

和名: 桜

科名: バラ科

属名: サクラ属

原産地: ヒマラヤ原産

花言葉: 高潔、優美、純潔